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REIT(Real Estate Investment Trust、リート)は、不動産投資信託を意味する日本語の表現。特に、日本の国内法に則った日本版REIT(J-REIT)のことを単にREITと指す場合がある。

J-REITの法的構造


J-REITは、投資信託及び投資法人に関する法律(以下「投信法」という)に基づいて組成される。J-REITの形態としては、投資信託 (法律)投資法人の2つがある。この2つを契約型及び会社型と表現することもある。2007年現在、日本の金融商品取引所に上場されているJ-REITは全て投資法人の形態を選択しているが、投資信託での上場も法的には可能である。

REITの金融商品としての側面


「REIT」は不動産からの収益を投資家へ還元する金融商品のうち、とくにその受益権が証券として扱われる不動産特定目的会社、及びこの会社が発行する証券を指すこともある。REITとして設立された「特定目的会社」は、法人税を免除されるかわりにその業務内容や会社の運営に法的な制限がある。具体的には会社の営業項目が不動産運営に関するものに制限され売却を目的とした不動産の開発・分譲が原則できないこと、投資者への収益還元割合の下限設定などがある。REITと一般の株式会社の主な違いは、高配当義務とひきかえに法人税が優遇される点である。上場されたREIT株は市場において取引される。REITの収益の大半が保有不動産の家賃による。そのため一般の株式にくらべて大幅な配当増、証券価格の乱高下は期待しにくい。一方、不動産賃貸契約は一般的に安定しておりリスクが小さいとみなされている。そのため投資家のポートフォリオのリスク分散に貢献する新たな投資先(financial vehicle)として認識されつつある。

日本におけるREIT


J-REITは2001年に2銘柄でスタートした。時価総額の規模で米国、豪州、フランスに次ぐ規模になっているが、対GDP比ではシンガポール香港等よりも低い水準にある。投資物件については、当初オフィスビルが主体であったが次第に商業施設・店舗や住宅等へと多様化している。現在課題点として挙げられているのは、運営・設立母体が不動産事業をも併せて手掛けているケースが多いため、物件取得価格が妥当でなかったり(高すぎたり)、優良物件が母体企業によって囲い込まれ、REITには優良ではない物件が組み込まれる傾向が強いという、一種の利益相反が生じる恐れがあることである。実際、既に行政処分が下されたケースもある。主要なJ-REITは下記の通り母体企業からの物件取得が中心となっており、資産内容の第三者によるチェック機能の充実が急務と考えられている。また、REIT導入の目的を果たせていないなどの問題点も挙げられている(好況時ほど高値掴みをし不動産バブルを加速させ、不況時ほど物件取得を行わず底支えに貢献しない等)。

2008年10月には、「ニューシティ・レジデンス投資法人」がJ-REIT初の破綻となった。
以降、日本レジデンシャル投資法人とアドバンス・レジデンス投資法人の合併、東京グロースリート投資法人とエルシーピー投資法人の合併など、合併再編が活発化している。

J-REIT(不動産投資信託)銘柄一覧


※ 2012年4月26日現在

米国におけるREIT


REITは1960年アメリカ合衆国で導入された。信託を導管(SPVと呼ばれる)として二重課税を回避する商品となっている。形式には契約型と会社型の2つがありうるが、多くは会社型で上場されている。株式会社の株式に相当する投資口を時価で市場で購入することができる。このほか社債の発行を行うこともある。このほか銀行など金融機関から融資を受けることもある。このようにして証券市場を通じて投資家から集めた資金と銀行など金融機関から借り入れた資金をオフィスビルを始めとする不動産などに投資し、売買益や賃借料などの収益を投資口を購入した投資家に分配する形態をとる。投資物件はオフィスビル、小売店舗がそれぞれ4分の1程度を占めるほか医療施設・病院やリゾート施設等もそれぞれ5%程度を占めるなど多様である。REITの対象不動産に関する収益の確保、運営、管理、改修・模様替工事等の統括的なマネジメントを具体的に行っているのがビルマネジメント(ビルマネ)事業、またはプロパティマネジメント(PM)事業であり、REITの将来的な価値を評価する上で重要である。

REITに関する税制の国際比較


米国では内国歳入法典856条以下の規定により課税所得の90%以上を投資家に分配する等の適格要件を満たせばREIT段階での連邦法人税が課せられず、投資家段階のみの課税で済む(法人としての利益課税と利益の配当を受け取った者に対する課税との二重課税が避けられる)とされている。あたかも投資家が直接に投資額に応じて投資対象物件を保有したのと同一の経済的なメリットが受けられるとされている。日本のJ-REITについての課税上の取扱いは米国のそれと似ており、ペイ・スルー課税だとされる。REITの配当可能利益の90%超を投資家に分配することと、決算期末において3人以下の投資家の取得が発行済み投資口の50%未満にとどまることを条件に、その分配に充てる所得の損金算入を認めるというものである(租税特別措置法67条の15)。なお二重課税を回避する方式としてはペイ・スルー課税方式のほか、発生する所得をそのまま構成員に渡すことで導管をそもそも課税対象とせず構成員課税のみを行うパス・スルー課税方式がある。

売買など


株式と同じように証券取引所上場され、証券会社を通じて売買が可能。

指標


  • 利回り:REITの分配金の投資口価格に対する割合。REITの割安度、割高度を計る目安としても利用されている。
  • NAV倍率:REITが保有する物件等の資産から負債を差し引いたものをNAVという。REITの投資口価格を1口当たりのNAVで割ったものを「NAV倍率」といい、REITの資産価値に対する投資口価格の割安度、割高度を計る目安として利用されている。事業会社における「PBR」とほぼ同様の意味を持つ。

関連法規


脚注

関連事項


外部リンク



投資信託
不動産



出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


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