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退職所得(たいしょくしょとく)とは、所得税における課税所得の区分の一つであって、退職手当、一時恩給その他の退職により一時に受ける給与及びこれらの性質を有する給与に係る所得をいう(所得税法30条1項)。なお、過去の雇用関係や勤務関係を前提として退職時に支給される一時金等のうち、退職所得とみなされるものもある(みなし退職所得)。
所得区分を設けた趣旨
退職所得は、給与所得と同じく勤労性所得の一種である。しかし一方で、給与所得と異なり、長期間の勤務に対する一括後払という性質を有する。また、その受領者にとっては、退職後の生計維持の原資となるべき所得である。このような退職所得の担税力の低さ等を考慮して、課税上一定の配慮をすべく、所得税法上、退職所得は給与所得とは別の所得類型とされている。
課税上の配慮
退職所得の金額は、その年中の退職手当等の収入金額から退職所得控除額を控除した残額の二分の一とされる(所得税法30条2項)。これは長期譲渡所得や一時所得と同様の配慮である。さらに、退職所得への課税に当っては、山林所得と同様に申告分離課税方式が採用され、「課税総所得金額」とは別に「課税退職金額」という区分が設けられている。これは、累進税率の緩和を意図したものである。