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税理士試験(ぜいりししけん)とは、税理士となるのに必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定することを目的として国税審議会が行う試験である。
概要
次のいずれか一つに該当する者は、税理士となる資格を有する。ただし、第1号又は第2号については、租税に関する事務又は会計に関する事務で政令で定めるものに従事した期間が通算して2年以上あることを必要とする。
- 23年以上税務署に勤務し指定研修を受けた国税従事者
- (1号)税理士試験に合格した者
- (2号)第6条に定める試験科目の全部について、第7条又は第8条の規定により税理士試験を免除された者
- 弁護士(弁護士となる資格を有する者を含む。)
- 公認会計士(公認会計士となる資格を有する者を含む。)
ここでは、主として1号及び2号について記述する。
日程
例年、年一回、8月第一週の火、水、木に札幌市、仙台市、埼玉県、東京都、名古屋市、金沢市、大阪府、広島市、高松市、福岡県、熊本市、那覇市で行われる。
受験資格
各種国家試験から受験資格が廃されつつある中、税理士試験については学歴・職歴などにより受験資格が設けられている。
詳細は国税庁HPhttp://www.nta.go.jp/sonota/zeirishi/zeirishishiken/qa/menu.htm#a-03参照。代表的な受験資格としては
- 大学、短大又は高等専門学校の、法律学又は経済学を主たる履修科目とする学部(法学部、経済学部、商学部、経営学部)・学校を卒業した者。
- 大学、短大又は高等専門学校の、上記以外の学部(文学部、工学部など)・学校を卒業し、法律学又は経済学に属する科目を1科目以上履修した者。
- 2年以上の修業年限の専修学校の修了者(課程の修了に必要な総授業時数が1,700時間以上に限る。また専門士称号を受けた者はこの条件を満たしている。)であり、当該学校において法律学又は経済学に属する科目を1科目以上履修した者。
- 日本商工会議所主催簿記検定1級及び全国経理教育協会主催簿記能力検定上級合格者。
- 法人又は事業を営む個人の会計に関する事務若しくは税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助の事務に3年以上従事したもの
などがあげられる。
試験科目
分野による分類
- 試験科目は、税法に属する科目(所得税法、法人税法、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、地方税法のうち道府県民税及び市町村民税に関する部分又は地方税法のうち事業税に関する部分、地方税法のうち固定資産税に関する部分)と会計に属する科目(会計学のうち簿記論及び財務諸表論の二科目)の計11科目(同法6条)。
選択制による分類
- 試験科目は、選択可能性によって、必修科目(簿記論、財務諸表論)、選択必修科目(法人税、所得税)、選択科目(相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、事業税又は住民税、固定資産税)に分類される。
- 必修科目は、2科目の両方が課される。選択必修科目は、法人税または所得税のいずれか1科目の選択が必須とされる。選択科目は、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、事業税又は住民税、固定資産税、及び選択必修科目として選択しなかった科目のうちいずれか2科目を選択する。合計5科目の合格により、税理士法3条1項1号の要件を充足し、税理士となる資格を有することとなる。
- ただし、消費税法と酒税法、事業税と住民税はそれぞれどちらかしか選択できない。また選択必修科目の法人税法・所得税法は両方選択しても良い。なお一回の試験では最大5科目までしか受験できない。
合格基準
合格発表は例年12月。合格は各科目60点以上だが、例年受験者の10~20%(科目により差がある)が科目合格している。合格すると通知書が送付されるほか、登録に必要な科目全てに合格すると、合格発表の日の官報に公示される。税理士試験の特徴として科目合格制がある。合格した科目は税理士となるまで有効となる。5科目取得まで長期間を要するが、科目合格が消滅しない点から、働きながら受験する者が多いのが他の国家資格と異なる点である。
免除制度
学位取得による免除
受験者のうち、修士または博士の学位を持つ者は、条件を満たせば試験の一部が免除される。 2002年(平成14年)3月までに大学院へ進学した者のうち、商学の学位(修士または博士)を持つ者は会計系の科目(簿記論、財務諸表論)の試験が免除され、法学、または経済学のうち財政学の学位(修士または博士)を持つ者は税法系の科目(選択必修及び選択科目)の試験が免除されていた。
しかし2002年(平成14年)4月1日以降に大学院へ進学した場合、修士号取得者については、会計系ならば会計に関する修士論文を、税法系ならば税法(租税体系・法人税・所得税・消費税など)に関する修士論文を作成し、かつ、関係する科目1科目を合格することが、免除を受ける要件となった。つまり、例えば商学の修士号を持っている者は、会計に関する修士論文を作成しており、かつ簿記論又は財務諸表論のどちらかに合格することにより、もう片方が免除されるのである。なお、論文審査があるため、修士論文を作成していない者や、税理士試験と関係のない研究をした者は、たとえ修士号を取得しても試験は免除されない。
また、博士号取得者については、会計学に関する研究により学位を取得した者は会計系の科目2科目が、税法に関する研究により学位を取得した者は税法系の科目3科目が、それぞれ免除されるようになった。
国税従事者の免除制度
23年以上税務署に勤務し、指定研修を受けた国税従事者(いわゆる税務署OB、税務署天下り組)(税理士法8条1項4号乃至10号、同条2項)
税務署に10年~15年勤務すると、税理士試験科目のうち、税法科目が免除される。
指定研修
指定研修とは、税理士法に定める研修であり、修了することで試験科目の免除が受けられるようになる。
現在、指定研修は、税務大学校での本科研修、専科研修がある。専科研修は、国税専門官が受講する研修である。
外部リンク
関連項目