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模倣(もほう)とは、他者の行動と同様、同類の行動をとることをいう。幼児の学習過程、社会的流行などがこのかたちをとる。
生物学における模倣
例えば、マウスがT字路を右折して餌を採ると、そのマウスを手本として、他のマウスも何度かくり返すうちにT字路を右折して餌を採るようになる。これが模倣である。これは人間でも5歳頃から見られるようになる対人行動の一種であり、ある程度の学習を要する行動である。なお、現在では模倣は本能ではないことが実証されている。サル類の場合も、子が親の行動を模倣することで、様々な行動が伝承されている。
社会学における模倣
社会学における模倣概念は、必ずしも主体の自覚的・意識的な行為を指すものではない。フランスの社会学者ガブリエル・タルドは、社会実在論を否定し個体の(無意識的)模倣とその反復過程から全体社会の現象を説明しようとした。ただ、長らくこうしたタルド流の発想は、非主流派の位置にあった。しかし、近年、ジル・ドゥルーズの「差異と反復」の哲学(生気論の再評価、ラッツァラート)、カオスと複雑性の理論の社会学的展開(ジョン・アーリら)、アクター・ネットワーク理論(ブルーノ・ラトゥールら)やグローバル・ネットワーク論(マニュエル・カステルやボブ・ジェソップら)における「感染」概念への注目などを背景にして、主体/客体、構造/主体図式を超えるエージェンシー論のキー概念として再評価が進んでいる。
参考文献
関連項目