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| 更新世 |
旧石器時代(きゅうせっきじだい、)とは、ホモ・ハビリスなどヒト科による石器(打製石器)の使用が始まった時代で、石器時代の初期・前期にあたる。年代的には200万年前に始まる。旧石器時代は石器の出現から農耕の開始までの時代(完新世)をさす。区分法により、前期/中期/後期に分類される。旧石器時代の語源はギリシャ語で (palaios, 古い)+ (lithos, 石)である。
人口
人類の生きた最古の時代である旧石器時代の人口推定値が、研究者によって算定した基準の違いがあるが、発表されている。旧石器時代前期(400万~20万年前)12万5千人、同中期(20万~4万年前)100~120万人、同後期(4万~1万3千年前)220~300万人。田中琢「紀元前後のボートピープル(田中琢・佐原真著『考古学の散歩道』岩波書店〈岩波新書(新赤版)312〉 1995年第9版)12ページ
生業と社会
旧石器時代の人びとの狩猟のようすを示すジオラマ(兵庫県立考古博物館)
旧石器時代の人類の態様は地域によって多様であるが、一般的には狩猟・採集によって食糧を得(狩猟採集社会)、気象などの諸現象と関連づけて神話を有していたものと考えられている。旧石器時代の社会は、群れまたは社会ごとに指導者が存在した。男性・女性はおおむね平等で、男性は狩猟、女性は漁労および育児を事としていたが、この役割はしばしば共有されており、明確な分業はされていなかったと考えられている。
当時の人糞の化石からは、旧石器時代の人類はハーブなど植物に関する知識が豊富であったことが知られ、現代人が想像する以上に健康的な食事が実現されていたことも判明している。
住居
住居のはじまりは、風雨や寒さを凌ぐためや外敵から身を守るために岩陰や洞穴に住んだり、大樹下などに寄り添って暮らしたり、遊動生活では簡単な小屋を造ったりしたことだろうと思われる。前期旧石器時代38万年前のフランスのテラ・マタ遺跡の小屋、13万年前のラザーレ洞穴内の小屋などが最古の住居といわれている。ほかに古いものとしては、6万年前と計測されるウクライナ地方の中期旧石器時代のモロドヴァⅠ遺跡海部陽介『人類がたどってきた道―“文化の多様化”の起源を探る―』日本放送出版協会, 2005年の住居ないし風除け構造物がある。それは11×7メートルでマンモスの骨や牙で囲ったもので、15基の内炉跡が発見されている。狩猟のための見張り場であったと考えられている。
道具
当時の石器は、石や動物の骨を打ち欠いて作られた鋭利なナイフ、鏃、槍、ハンドアックスなど、多岐にわたるものがつくられた。また、木をくりぬいてカヤックやカヌーも作って水上移動をしていた。さらにシアン化水素やヘビの毒、アルカロイドなど毒物の扱いにも長けていた。食糧が腐らないよう、乾かしたり低温保存させたりということも知っていた。
画像:Hoja raspador y perforador.gif|スクレイパーとよばれる剥片石器
画像:Aguja y anzuelo Paleolitico.jpg|後期旧石器時代に作られた釣り針。材質は動物の骨
文化
自然信仰と呪術が広く行われたが、晩期旧石器時代のヨーロッパでは35,000年前に最初の芸術が生まれた。絵画だけでなく塗装・彫刻も始まった。動物や女性などの彫刻が見つかっているが、その技術はきわめて高いとされる。芸術は信仰・呪術と緊密に結びついていた。
遺跡
アラビア半島で現生人類の遺跡が100カ所以上発見され、遺跡からは、現生人類がつくった・つかった石器と同じタイプの石器が多数見つかった。オマーンで見つかった遺跡の年代で最も古いものは106,000年前とわかった。「アフリカ出発、10万年前か」しんぶん赤旗 2011年12月2日The Nubian Complex of Dhofar, Oman: An African Middle Stone Age Industry in Southern Arabia PLoS one
時代区分
通常、旧石器時代は以下の3つに区分される。
- 前期旧石器時代(Lower Paleolithic、250万年前〜12万年前):ハンドアックスがひろく用いられた時代。この時代の人類はホモ・ハビリスおよびホモ・エレクトスが主流であった。
- 中期旧石器時代(Middle Paleolithic、30万年前〜3万年前):剥片石器が出現した時代。ネアンデルタール人が広がった。
極東アジアの中期石器文化の特徴から、ヨーロッパから来たネアンデルタール人に依ったものではなく、アジアの原人から進化した古代型新人によって形成された可能性が大きいとされる。 - 後期旧石器時代(Upper Paleolithic、3万年前〜1万年前):石器が急速に高度化、多様化した時代。このような技術革新の原動力を言語に求める説もある。クロマニヨン人(ホモ・サピエンス)が主流となり、他の化石人類は急速に姿を消した。
日本における旧石器時代
日本における旧石器時代は、後期については、北海道から九州にかけて5000カ所を超える遺跡が確認されるが、前期/中期については、現在確実な遺跡は存在しない。
脚注
参考文献
関連項目