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1989年([[平成元年)当時の空撮写真。
航空発祥記念館や隣接する所沢ミューズ、駅前のYS-11機などはまだこの頃には見られない。所沢航空記念公園(ところざわこううくうきねんこうえん)は、埼玉県所沢市にある県営公園

「日本の航空発祥の地」として知られ、名称の由来となる。1978年昭和53年)3月に開園、財団法人埼玉県公園緑地協会が管理・運営し、「航空公園」の名で親しまれている。

概要


埼玉県内の県営公園としては最大規模の当公園は、総面積50.2ha、戦前の1911年開設の日本で最初の飛行場である所沢飛行場の跡地に整備され、開園以来敷地内にはそれぞれ独立した施設が順次建設されている。公園の東側は埼玉県道56号さいたまふじみ野所沢線に、また西側は西武新宿線に面し、最寄り駅航空公園駅が隣接する。駅東口前を通る車道により西側の敷地は一度分断されるが 頭上を一本の連絡路(歩道)で結ばれている。南側には国道463号が通り、「日本一長いけやき並木」の解説板が設置されている。北側には市役所をはじめ、所沢市並木地区の官公庁街が広がっており、東京航空交通管制部(東京コントロール)や、コンサートホールなどの複合文化施設、所沢市民文化センター ミューズが公園に隣接している。

現在の公園内には、航空発祥記念館や所沢市立図書館をはじめ 日本庭園・茶室「彩翔亭」、野外ステージ、テニスコート、野球場やドッグランなど、様々な施設がある。

また園内の歩道にはランニングコース(一周1.95km)が設けられ、アスファルトの上に膝への負担が軽減される赤い特殊舗装がカーペット状に施され、夜間はフットライトが点灯するなど、ランナーにも配慮されている。

沿革


初の国産軍用機「会式一号機」。フランス製1910年式アンリファルマン複葉機を元に製作された([[1911年(明治44年)所沢飛行場にて撮影)1911年明治44年)4月1日、日本初の航空機専用飛行場が所沢に完成し、同4月5日徳川好敏大尉が操縦するフランス複葉機アンリ・ファルマン機が高度10m、飛行距離800m、飛行滞空時間1分20秒の飛行を行なった。 以来陸軍所沢飛行場として終戦まで試作航空機や飛行船航空兵の操縦訓練に使用された。戦後(1945年)はアメリカ軍に接収され米軍所沢通信基地となったが、その後の地元市民による返還運動によって1971年に通信施設を残し約6割の土地が返還された。この基地跡地の一部(約50ha)が県営の公園として整備され、1978年の開園に至っている。

年譜


各施設


航空発祥記念館
野外ステージ
放送塔
ドッグラン入口

所沢航空発祥記念館
1993年(平成5年)に開館。

所沢市立図書館本館
1980年(昭和55年)より園内の北西エリアに併設。前述の記念館からは徒歩2分程。公園内は全体が豊かな緑に覆われるが、この図書館周辺エリアには特に様々な種類の植物が寄せ植えられ、樹木板が添えられ「萬葉植物園」と名付けられている。万葉集ゆかりの花木を集めた庭園とされ、関連する歌や作者の説明書きも添えられている。

日本庭園/茶室「彩翔亭」
1999年(平成11年)6月にオープン。茶室は有料。日本庭園は夕方の閉園までは自由に散策できる。庭園内の池に古代ハスなどの花が咲く。

野外ステージ
開園当初は客席部分に屋根が無く、雨が降れば観客が濡れる文字通り野外のステージだったが、現在は屋根が取り付けられ、全体が白い大きな紙飛行機に覆われるようなデザインとなっている。  
1982年(昭和57年)夏にTHE ALFEE初の野外イベントが行われ、その後夏の恒例イベントとなった。このステージでは、音楽以外にも、かつてはテレビ特撮シリーズのヒーローショーなどが開催され子供たちの人気を博したり、所沢に所縁のある外国人カップルの結婚式も挙げられるなど、様々な用途に使用されている。尚、フェンスがあるため通常不使用時は中に入ることはできない。

放送塔
広大な敷地のほぼ中心に建てられている。イベント開催時の園内放送や、迷子のお知らせなどもこの放送塔から流れる。

滑走路跡の花壇 「沈床茶園」
放送塔の西側に延びる「沈床茶園」と呼ばれる直線状の敷地に、所沢飛行場開設当初の(日本初の)滑走路の痕跡が残されており、当時の姿を垣間見ることができる。 現在は花壇として整備されたこの場所には地元の小学生らによって植えられた花が咲く。2008年(平成20年)、開園30周年を記念にリニューアルされ、この滑走路から最初に飛び立った飛行機、1910年式アンリ・ファルマン複葉機のミニチュアモニュメントや、背に花を載せ空に向かって飛び立つスペースシャトル型のトピアリーなどがあり、夕方にはライトが点灯する。

遊具・アスレチック各種
主に南側駐車場付近の「子供冒険広場」と呼ばれるエリアに集中している。また、この付近には小さな人工の川が流れている。

バスケットゴール2基(3on3用などのハーフコート2面)
隣に簡易テニスコート1面。木村・徳田両中尉記念塔の傍らにある。

テニスコート
事前にインターネットで予約が必要。詳細は公式サイトを参照。園内南西の角地、車道を挟んだ西側の西新井町交差点付近に位置する。

軟式野球場

硬式野球場 (所沢航空記念公園野球場
運営は公園から所沢市へ移管されている。

ドッグラン
東駐車場から入ってすぐの敷地に、ボランティアと利用者の協力により無料で開設されている。
大型犬/小型犬用の2つのエリアに分けられ、ベンチや手洗い場の水道なども完備されている。2005年(平成17年)2月より1年間の試験期間を経て、2006年(平成18年)3月からは本格実施に至っている。関連イベント「はじめてのドッグラン」や、しつけ教室、「ドッグタイムレース」なども度々開催されている。

小噴水
東入口〜中央時計台モニュメントまで直線状に続く。

駐車場
南、北、東側に3ヶ所、計:449台。(記念館駐車場:94台)

売店
うどん・そば・カレーライスなど飲食類のほか、ボールやバドミントンセットなど、簡単な遊具も販売されている。

管理事務所
南側入口・駐車場付近にある。パンフレットなど公園の公式発行物はここに置いてある。

屋外展示物

航空機


YS-11特別公開

開園当初の1980年(昭和55年)、公園のシンボルとして展示するため航空自衛隊入間基地所属だった機体を分解して運搬の上、現在の場所に設置された。現航空発祥記念館の正面入口から向かって左側に展示。外観のみ見学可能で、内部は公開されていない。傍らに「航空発祥の地」の石碑がある。

  • YS-11中型輸送機(戦後初の国産旅客機)

エアーニッポン機。1997年(平成9年)より、航空公園駅東口駅前広場に展示。通常は外観のみ見学だが、年に数回ほど機体内部も公開される。


ファイル:C-46A 2006-9-10-01.jpg|C-46A
ファイル:Ys-11 2006-9-10-01.jpg|YS-11

銅像・記念碑・モニュメント


航空公園内に在る碑などはあまり目立たない場所に置かれているものもあるが、その幾つかは所沢周辺の郷土史のみならず日本における航空の歴史の黎明期を物語る資料となっている。

  • 「航空発祥の地」の石碑

自然石を利用した石碑で、背面に所沢市と所沢航空資料調査収集する会による碑文がある。現在の碑は同会により新設されたものであるが、元々は戦前からの(旧)航空発祥の記念石碑が在ったようである。

  • 木村・徳田両中尉記念塔/追悼の慰霊碑

1913年(大正2年)3月28日、日本で最初の航空機死亡事故が発生、その犠牲者となり殉職した木村鈴四郎徳田金一中尉を悼み建立された。台座部分に埋め込まれた銅板に 旧漢字カタカナ表記の碑文があり、最終行は「大正三年三月 建設發起者 やまと新聞社」と結ばれている。死亡事故に記念塔とは今日の感覚では少し違和感もある表現となったものの、当時のこの事故のショックと反響は国民的な非常に大きなものだったようである。集まった香典は当時の金額で4万円に及び両中尉には正七位勲六等の勲章が贈られ、また天皇からも金一封が贈られた。与謝野晶子ほか多くの文士たちが追悼の詩文を発表した与謝野晶子の追悼の15首「木村・徳田両中尉墜落事故と与謝野晶子」(2006年11月) 所沢図書館。当時のやまと新聞義捐金を募り、ちょうど一年後にこの塔が建立された。
当初は墜落地点の旧入間郡松井村(現・所沢聖地霊園の駐車場南塔の移転後、現在の墜落地点には「木村徳田兩中尉殉職之處」と刻まれた石碑が建っている。)に建立されたが、1929年(昭和4年)3月に当時の所沢駅前に移設された。 その後も西武園ゆうえんち(旧ユネスコ村)入口付近、航空自衛隊入間基地内 と各地を転々と移転した後、1980年3月になって航空発祥の地でもあり、元々両中尉が生前飛び立った地である公園内の現在地に生垣や花壇、アーチなどと共に設置され、今日に至っている。なお、現在の塔の高さは関東大震災時の損傷により、銅像の頭上から紋章までの一部が短縮されている。

  • 航空整備兵の像(彫刻家・長沼孝三作)

現台座には「少年航空兵像」と刻まれているが、旧資料の内には「健児の塔」として記載されているものもある「所沢陸軍飛行学校と少年飛行兵の像」(2007年11月) 所沢図書館。右傍らに解説板あり。1943年、彫刻家・長沼孝三が第二回大東亜戦争美術展に出品後、1944年(昭和19年)に当時の所沢航空整備学校内に建立。戦後アメリカ軍から基地返還された後、現在の場所へ移された。

  • 大正天皇駐輦碑(ちゅうれんひ)

1912年(大正元年)11月17日大正天皇所沢飛行場来場を記念して碑が建立された所沢図書館「所沢の足跡」・御幸町(みゆきちょう) に関連記述。。日本庭園と茶室「彩翔亭」の開設に伴い道の向い側に移設されている。

  • フォール大佐の像(原型:水野朗)

「日本の航空の父」とも呼ばれるフォール大佐Jacques-Paul Faure (1869–1924))の像。野球場入口付近、緩やかな傾斜のなか日本庭園を背に木々に囲まれ立っている。台座に銅版(像の背面にも)所沢市による碑文あり。元々のこの像は、1928年(昭和3年)、当時の所沢飛行学校の校庭であった現在地に立てられていたが、戦後混乱期に撤去されたまま所在不明となっていた。現在の胸像は、1982年(昭和57年)に残されていた原型(石川県金沢市水野朗制作)を元に復元されたものである現地台座の碑文(像の背面)に記述あり。

  • 壁泉、花時計

航空公園駅東口の駅前広場にある。


ファイル:Kokukoen 2006-9-10-02.jpg|「航空発祥の地」の石碑
ファイル:Kimura-tukuda tokorozawa.jpg|両中尉記念塔
ファイル:Kimura & Tokuda monument 20090816.jpg|両中尉記念塔
ファイル:Taisho-Tenno- chu-ren hi.jpg|天皇駐輦碑
ファイル:Siyounen kokutai rerifu 2006-9-10-01.jpg|少年航空兵像
ファイル:Statue of General Jacques-Paul Faure (1869–1924).jpg|フォール大佐の像
ファイル:Koku-koen Station to Park.jpg|航空公園駅東口駅前広場

園内の自然


秋のケヤキ並木
公園敷地内には、草花や昆虫、野鳥など様々な動植物が生息しており、園内の木々には順次ボランティアの手によって樹木板などが設置され、調査・管理されている。

  • 所沢飛行場時代に当時の飛行学校の少年兵たちが卒業記念に植えたというヤマザクラも残っており、毎年春には花を咲かせる。
  • 地元の市民ボランティア団体「木楽会」が園内の樹木一本一本を調査し樹名板を設置し、また小学生向けの自然観察会を開くなどの活動している。
  • コケリンドウなど、狭山丘陵ではすでに絶滅しつつある植物も園内に生息している。
  • 季節ごとに咲く花木の見どころを図解した「花ごよみマップ」が発行されている。同内容の案内板が南・北入口付近に設置されている。

イベント・行事


定期的にフリーマーケットなど大小さまざまな催しが開催されている公式サイト内「航空公園イベントカレンダー」を参照。。また毎年4月には所沢市民文化フェアが、10月には所沢市民フェスティバルが開催される。

  • 日本最大規模のフリーマーケット「よみうりリサイクルカーニバル」も園内で開催される。
  • 熱気球体験搭乗会

野外ステージのイベント


1982年(昭和57年)8月6日には野外ステージを使用し、THE ALFEEの夏の野外イベントが行われた。翌年からは別の会場に移転してしまったが、このイベント自体は25回以上続いている。

夏びらきMUSIC FESTIVAL


2007年(平成19年)7月、野外ステージを使用し、夏びらきMUSIC FESTIVALが開催された。以降3年連続開催され、2008年からは9月に夏結びMUSIC FESTIVALも開催されている。

とぶ音楽祭


2008年(平成20年)5月には野外ステージを使用し、とぶ音楽祭が開催され、以降2年連続開催された。

Flying Jam Summit


野外ジャズライブイベント「Flying Jam Summit」は、航空公園野外ステージにて2008年(平成20年)10月18日2009年(平成21年)10月10日に2年連続開催されている。

交通アクセス


航空公園駅。駅ビルもアンリ・ファルマン号に因みデザインされている。

周辺施設


また、隣接する所沢市民文化センターミューズへは、公園側の芝生や木々に囲まれた敷地内からも直接行き来できる構造になっている。

参考資料


公園公式発行物(何れもA4三つ折程のリーフレット

  • 「日本の航空発祥の地 所沢航空記念公園」
  • 「所沢航空記念公園 ・
  • 「所沢航空発祥記念館 Floor Guide」
  • 「日本庭園 茶室 彩翔亭」

参考文献

脚註



関連項目



外部リンク



所沢市
埼玉県の公園



出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


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