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剛田 武(ごうだ たけし)は、藤子・F・不二雄の漫画作品『ドラえもん』に登場する架空の人物。通称「ジャイアン」。6月15日生まれ。野比のび太のクラスメイト。妹にジャイ子がいる。
設定
性格
長所
極めて義理固い一面も持ち合わせている。面倒見がよく親分肌で妹をかわいがり、不承不承ながらも家の手伝いもする。友情に厚い面もあり、「心の友よ!」と叫んで抱き付いたり泣きじゃくったりする。風邪をひいたのび太を本気で心配したり2巻収録「このかぜうつします」、ドラえもんの力を借りられず追い詰められたのび太を助けるために共闘したこともある20巻収録「ゴルゴンの首」、35巻収録「ドラえもんに休日を」。テレビアニメ第2作第1期では後期になるにつれて、暴力的な側面は薄れる代わりに、ユーモラスで人情味のある性格が強調されるようになっていく。のび太が家出した時にはそれを支援するためスネ夫に強制的に協力を求める第25巻収録「のび太のなが〜い家出」、おじさんの話に感動しのび太の押しかけボディーガードとしてつきまとう第36巻収録「ジャイアン反省・のび太はめいわく」、ドラえもんの道具の利益を期待している時などにも「心の友よ!」とすがりつくなど押し付けがましい人情を見せることもある。
大長編シリーズでは特に男気溢れる性格が顕著であり、命をも賭して友達を守ろうとするなど仁侠的な印象が強い『ドラえもん のび太の大魔境』。ジャイアンのモデルは作者の少年時代のガキ大将であるが、作中本編のジャイアンのキャラとは対照的に「弱い者を助けるガキ大将」であったという。そういう意味では大長編シリーズのジャイアンはモデルとなった当時の少年のキャラに近い。
のび太を散々いじめる一方で、もしもボックスの効力でのび太がアメリカへ引越しをすることになった際には、誰よりも早くのび太の家へ駆けつけ涙を流して、今まで虐めてきたことを謝罪したり第31巻収録「ためしにさようなら」、映画『のび太の結婚前夜』ではジャイアンの家でのび太、スネ夫、出木杉とバチェラーパーティー(新郎を送る独身時代最後の飲み会)をした際、「なんでしずかちゃんがお前を選んだのかわかった気がする」と語るなど、心のどこかではのび太を認めていた節がある。また、テレビアニメ第2作第1期の「本音ロボット」では、内心ではのび太のことを友達だと思っているが、なかなか素直になれずに暴力を振ってしまうと本音ロボットを介して語っている。
短所
クラスのガキ大将であり、自己主張が激しく短気かつ毒舌家ゆえに粗暴で威圧感のある少年というイメージが強い。さらにクラスメイトの男子達をいじめの対象とし、彼らが自分の意に沿わないとすぐ怒鳴って暴力に訴えるため、恐れられている。また、「おまえのものはおれのもの、おれのものもおれのもの」というセリフ(語源はイギリスのことわざフジテレビ系『トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜』2004年12月15日放送分)に代表されるように、きわめて自己中心的・自分勝手であり(この思想は現在ジャイアニズムと呼ばれている)、強引に他人の漫画やゲームを取り上げて自分のものにしたり、「ムシャクシャしている」という理由でのび太やスネ夫などに八つ当たりしている。ジャイアンひとりでのび太ら4人に殴りかかることもある5巻収録「ばっ金箱」など。またスネ夫からラジコンを奪い、ラジコン機が民家の敷地などに入ってしまうと、「おれ、知〜らない」といってコントローラーだけをスネ夫に突き返して逃げてしまう。
執念深く、しつこい性格をしており、自身が恨んでいる者やいじめの対象とした者を降参するまで追い掛けようとする。
ただし、母ちゃん(母親)が大の苦手であり、これらの行為をしている所を見つかって母ちゃんにお仕置きを受けることもある。また、自分の方に非があると自覚している場合や、大勢に責任を問われたりするときは逆に弱腰になってしまう描写もある。未来の道具で世界征服を目論んだり4巻収録「未来世界の怪人」、「さからうものは死けい! アハハ、いい気もちだ」と発言する12巻収録「大男がでたぞ」など、独裁者的な心理描写もある。
また、相手が怪我をするまで情容赦なく痛めつける、バットで十数発も殴りつける15巻収録「独裁スイッチ」などの暴力を平然とふるうという残虐かつ冷酷でサディスティックな一面も持っている。
恋愛面に関しては晩生で少女趣味的なところがある。女の子と仲良くなるための方法を相談するときは普段の頼みごとのときより声が小さくもじもじしていて笑われたりする(もっとも、その後はいつもどおり怒り狂ったり脅しを掛ける)。また、イヌを連れた女の子に一目ぼれしたときは、ムクを散歩に駆り出して会話するも終始どぎまぎしていた第44巻収録「恋するジャイアン」。なお、誰彼かまわず暴力を振るうジャイアンだが、女の子には乱暴なマネはしないようである(ただし「横取り」はしていたような描写がある第39巻収録「のび太 神さまになる」)ただし、初期には静香をバットで殴っていた描写もある。。
運動能力
草野球チーム「ジャイアンズ」の特訓で行なった町内十周マラソン(のび太、スネ夫、安雄、はる夫が参加)で一位になる第21巻収録「まねコン」など高い持久力を持ち、のび太と尻相撲をした際にはのび太を数メートルも突き飛ばしたり、殴られた人間の顔面を陥没させるほどの力を持つ第26巻収録「おもかるとう」。また、父親からは柔道を習っており第5巻収録「黒おびのび太」、まねごとながら多少は空手の心得もあるようである第4巻収録「おもちゃの兵隊」。ひみつ道具「正確グラフ」による計測結果によると、力はスネ夫の約1.4倍、しずかの約1.7から2倍、のび太の約3.3倍第8巻収録「グラフはうそつかない」。また、腕立て伏せを100回もしたり、学校の鉄棒で鉄棒技の大車輪をやってのけるなど、年齢から考えるとその力は計り知れないものがある第39巻収録「ハンディキャップ」。「天気決定表」では、1キロメートル泳げると言っている。『ドラえもん のび太の太陽王伝説』ではイシュマルから自分から進んで棒術を習い、作中ではかなりの上達を見せていたり、ティオと互角に殴り合いをするなどもしていた。また、草野球チーム・ジャイアンズではピッチャーのエースで四番でもあり、そのスイングは凄まじいものがある。自分のステージ衣装を逸失されたとしてドラえもんに木製バットで襲いかかる途中、軽々と電柱を両断する程のパワーを見せている(のび太と竜の騎士)。
知力
運動は得意だが反対に勉強は中の苦手で、テストの点数もやや悪い。普段の点数は15点など第28巻収録「大ピンチ! スネ夫の答案」で、のび太と大して違わない。100 点の答案を父親に見せても、父親には不正行為をしたことを簡単に悟られるほど第1巻収録「一生に一度は百点を…」。ただ、「正確グラフ」での計測結果によると、頭の良さはのび太の2倍だが、のび太が低すぎるため結局大差はない(なお、しずかの 1/3 、スネ夫の 4/7 でもある)。ただ、何もかもがあべこべの世界で宿題をやってこなかったり第17巻収録「あべこべ惑星」。ここではスネ夫やしずかも宿題をやっていなかった。、他にも宿題を気にするシーンが見られる第22巻収録「出木杉グッスリ作戦」などことから、のび太と違い宿題はしているようである。また、アニメ版ではテスト前に徹夜で猛勉強をする、漢字テストを50点取って先生に褒められる、複数教科のテストを「オール90点取った」と低点数だったのび太に自慢する描写があるなど、稀にだが勉強に関して努力をする面はある様子。また、自分はなぞなぞが得意であると言うだけはあって、「表の模様が裏に、裏の模様が表にある珍しい50円だ」という巧みな台詞でのび太を騙したり、「東京タワーよりも高くとぶ方法」のなぞなぞ(答えは「その場でジャンプするだけ」。東京タワーは飛べない)など、ずる賢い一面もある第9巻収録「世の中うそだらけ」、第19巻収録「クイズなどは地球をめぐる」。
趣味
歌
歌うことがなによりも好きでNHK紅白歌合戦に出場するのが夢だが、信じられないような悪声で絶望的に音痴である。本人はそのことに自覚がなく自分の歌に絶対の自信を持っており(自分の歌を「芸術」などと自賛し、聞いている)、自分の歌を侮辱されると激怒する。その一方で、寝ぼけて聞いた自分の歌を「誰だ!! 夜中に下手クソな歌を……」と激怒、酷評したこともある第35巻収録「ま夜中に山びこ山が!」。またのび太に音楽指導をし、自分とそっくりに歌うと「オンチ!」と酷評し、自分の指導で上達しないことを不思議がる第43巻収録「へたうまスプレー」。彼の歌声は「ホゲー」もしくは「ボエ~」と表現されることがあり、アニメでは大音響にエコーがかかったような表現になる。レパートリーは、まったく風貌に似合わない恋する心を歌ったオリジナルの歌が中心第16巻収録「シンガーソングライター」ほか。また、「およげ!たいやきくん」「北国の春」アニメ版初期「横須賀ストーリー」など、エピソード発表当時の流行歌を歌っていたこともある第14巻収録「念録マイク」。しばしば「ジャイアン・リサイタル」などと銘打って独演会を開催し、手製のチケットを脅して売りつけ、町の子供たちを強引に集めて歌を聞かせては皆を困らせている。空き地にお手製の看板と空き箱を並べて舞台を作り、何時間も熱唱する(連載後期になるとドラえもんの道具を用いて派手な衣装に身を包み、豪華なステージセットを組むようになる)。
ジャイアンが歌ったことのあるオリジナル曲のうち、曲名がわかるものは次のとおり。
- おれはジャイアンさまだ!
- ジャイアンにボエボエ
- 恋はマルチメディアテレビアニメ第2作第1期「ひびけ! ジャイアンの歌」(第17巻収録「驚音波発振機」のアニメ化作品。1996年3月8日放送、ビデオソフト未収録)
- 乙女の愛の夢第11巻収録「ジャイアンの心の友」
その歌を聞いた者の体調は直ちに悪化し(のび太ら曰く「命にかかわる」)、偶然テレビを通して歌を聴いてしまった先生はたちまち気を失い、次の日学校に出てこられなかった第30巻収録「ジャイアンテレビにでる!」。また、テレビやラジオなどの AV 機器に音を入力すると破損してしまう(出力するスピーカーなども破損する。テレビでは映像に影響が出たりする。アニメでは音声ミキサーが漏電して破損したり、スピーカーのウーファー部分が飛び出したりするほど)。
ジャイアンが音痴であるという設定の初出は「ドラえもんの歌」藤子・F・不二雄大全集第1巻収録で、のび太は「音痴の怪獣が化けて出たような声」とドラえもんに説明している。その破壊的な歌唱力は「公害の一種」と表現されたり、「フグ毒」第39巻収録「ジャイアン殺人事件」や「核兵器」第35巻収録「ジャイアンへのホットなレター」と比較されることもあり、窓ガラスや壁を破壊するほどのエネルギーを持ち、有害な部分を強めて害虫駆除に利用されたこともある第17巻収録「驚音波発振機」。「声紋キャンディー」を使って歌手の声を手に入れテレビの歌番組に出演したこともあったが、飴をなめるのが早すぎたせいで出演時に効果が切れて地の歌声がテレビ放送で流れてしまい、全国のテレビが壊れたり、歌を聞いた人達が救急車で運ばれるという惨事となってしまった第8巻収録「キャンデーなめて歌手になろう」。第17巻収録「驚音波発振機」などではのび太たちはそれを攻撃手段として利用し、のび太たちのピンチを救うこともある(特にアニメオリジナル作品)。『ドラえもん のび太の魔界大冒険』では、歌で人魚歌声で渡航者を惑わせ、ツノクジラへの生贄にしようとする。能力はセイレーンに近い。の歌声を圧倒し、怪獣「ツノクジラ」を一撃でノックアウトしたりするほどの威力を見せた(悪魔には怪音波と分析されている)。これについて柳田理科雄は、「超音速機2機分の衝撃波に相当する」と述べている。ファミコンソフト『ドラえもん ギガゾンビの逆襲』では「まじんのマイク」を使って歌うことにより、敵全体に大ダメージを与えることが可能。スーパーファミコンソフト『ドラえもん4 のび太と月の王国』では他キャラとの合体時に援護技として歌うことで画面全部の敵を攻撃する。他にもファミコンの『ドラえもん』、スーパーファミコンの『ドラえもん2 のび太のトイズランド大冒険』や『ドラえもん3 のび太と時の宝玉』にも攻撃方法として登場している。
ちなみに、もしもボックスにより音が存在しない世界を作った事があったが、この時のジャイアンの歌は歌詞をホワイトボードに書いてのび太らに披露していたものだったが、なぜか字を見るだけで寒気がするほど酷いものであった第16巻収録「音のない世界」。作曲センスはあるが、楽譜は読めない16巻「シンガーソングライター」。
歌手にはなれなかったが成人後も趣味として歌う事は続けているようで、自室でカラオケをしている描写がある。この時は部屋に一人しかいなかったが、少なくとも周囲に被害をもたらしてはいないアニメ「タイムカプセル」。
過去に漫画・テレビアニメ・劇場用映画・特番放送などを通した歴代登場キャラクターの中で、ドラえもんのひみつ道具の効果なしでジャイアンの素の歌声に聴き惚れたキャラクターが2人だけ存在する。それは映画『ドラえもん のび太の南海大冒険』に登場するベティと2011年6月10日放送「新曲発表!ジャイアンにボエボエ?」に登場したたか子(新谷良子)である。たか子はジャイアンの歌声が以前飼っていた犬の鳴き声に似ているため平気という理由がある。
逆に道具などを使わない状態でジャイアンの歌を聴いて面と向かって罵倒した登場キャラクターは映画『ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜』に登場したピッポで「こんなひどい歌聞いたことない」「うるさいだけの騒音公害」とまで言われた。
スネ夫が彼に、絵を描くことを趣味にするようおだてて勧めたのも「これ以上下手な歌を聴きたくなかったから」という理由からである第14巻収録「からだの皮をはぐ話」。ちなみに画力に関しては「いい色出しているね」と評論家から褒められたり8巻「ロボットがほめれば」、スネ夫に劣らぬキャラクター原案を描いたり24巻「アニメ制作なんてわけないよ!」、意外と実力を秘めている。
料理
他には料理を趣味としているが、その腕は歌唱力以上に壊滅的。ただよった匂いでイヌや鳥や虫が気絶するほどで、たくあんやセミの抜け殻を使ったりするなど食材や味の面でも、この世のものとは思えないようなものだという。自作の料理を試食したジャイアン自身が倒れてしまったことさえある第41巻収録「恐怖のディナーショー」。特に、代表的な創作料理「ジャイアンシチュー」はひき肉、たくあん(10年もの)、塩辛(10年もの)、ジャム、煮干、大福、セミの抜け殻などの材料の組み合わせによるシチューであり(「その他いろいろ」と多くは語られない)、「プウン」や「モワ〜」など不気味な臭いを漂わせ「ドロ〜リ」という怪しい効果音を出すなどする。その臭いは飛ぶ鳥を落とす程。味は舌を出して泣きたくなるほど最悪だという第13巻収録「ジャイアンシチュー」。ちなみに蝉の抜け殻は、センタイ(蝉蛻)という漢方生薬として専門店で取り扱われ、薬膳料理などにも用いられるものでもある。なお、タレントの木村祐一によれば、テレビ番組の中でこの料理を再現してみたがこのときは計画的に煮詰めたのでビーフシチュー風味のおいしい料理になったという。
また、2011年5月11日放送のシルシルミシルでは「実際に作るとどんな味なのか?」という視聴者からの質問を受けてこの料理を再現。調理は子役の長与航己(番組曰く「ジャイアンぽい子」)が担当。子供が適当に調理したこともあって、外見は原作通りドロリとした凄まじいものに仕上がった。試食した料理研究家の土井善晴は「食材のバランスが最悪、暗闇のような味」と酷評していたが、その後に試食した出川哲朗は「美味しい。見た目を気にしなければ普通に食べられる」と上々の評価を下しており、長与自身も「美味い」と述べている。
その他の趣味
秘密の趣味としてままごとがありドラえもんにからかわれると「どら焼きあげるから内緒にして」と必死に顔を真っ赤にしながら頼んでいた第5巻収録「おしかけ電話」、テレビアニメ第2作第1期「7年後のなやみ」が、幼少期にはスネ夫とつるみ、のび太がままごとをしているのをからかっている第6巻収録「赤いくつの女の子」。少女マンガを読んで号泣する場面もあるテレビアニメ第2作第1期「こっそりビデオ」(第15巻収録「こっそりカメラ」のアニメ化作品。1995年10月27日放送、ビデオソフト未収録)。その他の嗜好として「クマのぬいぐるみ(大)」が挙げられる。毎週見ている動物番組に800枚の応募はがきを送って当選。それが「クマのぬいぐるみ」であったテレビアニメ第2作第1期「プレゼントルーツ」(1995年1月27日放送、ビデオソフト未収録)。また、ゴリラのぬいぐるみを抱いて寝ていることも『ドラえもん のび太とふしぎ風使い』。書籍『ドラえもんのまんがで覚える英語辞典』では少女漫画のキャラクターが描かれた下敷きを持っていたこともあった。
苦手なもの
前述したように母ちゃんが大の苦手。姿を見なくても「たけし!」という怒鳴り声を聞いただけで震え上がって逃げ出すほど。親戚で苦手なおばさん(母方の妹)もいる第3巻収録「おはなしバッジ」。先生や神成さんなども苦手な人物である。本人は「(母ちゃんを除いて)怖いものはない」と語っており、のび太とドラえもんが考えつく限り出した怖いものに対して、全く怖がらなかった第27巻収録「○□恐怖症」。しかし大男やお化けを怖がっている第31巻収録「つめあわせオバケ」描写もあり、本物のお化けや怪物は怖がることがある。
実家
原作では、卵や缶詰を売ったり第2巻収録「タイムふろしき」、カボチャなどの野菜を売ったりする描写がある第39巻収録「ジャストホンネ」のみで、店名などは不明。アニメでは「剛田雑貨店」、あるいは「剛田商店」という乾物屋。ジャイアンも「乾物屋」と発言しているテレビアニメ第2作第1期「あしあとチェックスプレー」(1995年3月3日放送、ビデオソフト未収録)。
母ちゃんによく店番を頼まれているが、サボってどこかへ遊びに行ってしまうことも多い。またアニメでは、のび太がもしもボックスを使ったためにアメリカに引っ越すことになりかけたとき、ジャイアンの母ちゃんがのび太のママに「剛田雑貨店のホームページ、アクセスしてね」と言ったことから、ウェブサイトを公開しているらしいテレビアニメ第2作第1期「ためしにさようなら」(2004年10月1日放送、ビデオ『ドラえもん テレビ版スペシャル特大号』秋の巻6に収録)。
将来
歌手になることが夢で、「おれ、絶対に歌手になって、大賞をとって、紅白にでます」と張りきっており第27巻収録「職業テスト腕章」、ノビタレコードからレコード「乙女の愛の夢」をリリースしたこともある第11巻収録「ジャイアンの心の友」。さらに、サイン入り特大パネルを作ったこともある。そのパネルはファンレターをくれた人の中から抽選で当たるという物だったが、応募してきた手紙はどれもジャイアンの歌を酷評するものだったため、のび太が仕方なくもはん手紙ペンで適度なファンレターを書き、のび太にプレゼントされることとなった。また、モデルになるという夢も持っている第3巻収録「きせかえカメラ」。
将来、世界各地に支店を置く大型百貨店「ゴウダショッピングモール」を経営することを夢見ているテレビアニメ第2作第1期「デンキ紙芝居セット」(1994年5月20日放送、ビデオソフト未収録)。しかし、ジャイアンは独立して「スーパー・ジャイアンズ」という名のスーパーマーケットを経営することになる映画『ドラミちゃん ミニドラSOS!!!』。一方母ちゃんは、元気に乾物屋の経営を続ける『映画アニメドラえもん・ドラミちゃん 《のび太の日本誕生/ ミニドラSOS!!!》』小学館(コロコロコミックデラックス (17))、1989年。。
その他
- 前述のように通称はジャイアン。巨体を持つのでこの通称がついた。同級生からは、のび太をはじめとして男子はジャイアンと呼んでいるが、しずかなどの女子からはたけしさんやたけしくんなどと呼ばれることが多い。また、ジャイアンというあだ名は「ジャイ子のアン(兄)ちゃん」だからという説もある日本ドラえもん党著「野比家の真実」。
- 野球チームであるジャイアンズのキャプテンである。ピッチャーを務めているが、三振を奪うことは少なく、ヒットを打たれている描写が多い(そのほとんどはフライであるが、のび太のエラーでヒットになっている)。彼は大抵ジャイアンズが試合に負けるのを「のび太のせい」として怒る。打者としてはホームランを幾度か打つ第19巻収録「天井うらの宇宙戦争』ほかなど、それなりに活躍している。大長編では彼のバッティングの腕『ドラえもん のび太の宇宙開拓史』『ドラえもん のび太とふしぎ風使い』や、コントロール『ドラえもん のび太の魔界大冒険』が勝利の決め手になったこともある。また、『のび太とブリキの迷宮』では、空を飛んでいるブリキの飛行機をジャイアンのバッティングで打ち落としたこともある。
- 尊敬する人物は宮本武蔵第11巻収録「名刀〔電光丸〕」と柔道十段のおじさん(後述)。アクションスターの千葉県一も尊敬しており、ケンカの方法を伝授してもらったり(実際はロケのアクションシーンの収録に巻き込まれただけ)第29巻収録「翼ちゃんがうちへきた」、サイン色紙を宝物として持っていたり「チョーダイハンド」(『小学二年生』1985年9月号掲載、単行本未収録)している。
- ドラえもんの道具「雨男晴れ男メーター」によると、晴れ男の最高値 +10 を記録するほどの「とても強力な晴れ男」である第34巻収録「雨男はつらいよ」。
- ツチノコの発見者であり、未来の百科事典にも名を残している第9巻収録「ツチノコ見つけた!」余談であるが、台湾においてはこの話でツチノコの存在が知られることとなった。ツチノコ#歴史も参照。。
- アイドル・星野スミレ「さかさカメラ」(『小学四年生』1981年12月号掲載、単行本未収録)、青空ゆかりテレビアニメ第2作第1期「ほんものだゾウ」(2001年2月2日放送、ビデオソフト未収録)、川合可愛、伊藤翼のファン。
- 初期の単行本には同じ風貌の「カバ田」というキャラクターが登場している。これについてはこちらを参照。
- テレビアニメ第2作第1期第1223話「反応テスト・ロボット」にて、空き地で行われる「リサイクル」を「リサイタル」と間違え、当日派手な衣装を着て空き地に来たことがある(反応テスト・ロボットに母親の顔を描き、止めさせた)。
- 普段のび太をいじめている立場のジャイアンだが、のび太がドラえもんの道具の力を借りて逆襲に出た際に、「ノータリン」呼ばわりされた挙句に KO 負けを喫したことがある。
- リサイタルの際、「剛田猛」と表記されたことがあった。
- テストの名前欄に「ジャイアンテレビアニメ第2作第1期「一生に一度は百点を」ではテストを返されるとき、先生からもジャイアンと呼ばれていた」、「剛田剛テレビアニメ第2作第1期「無視虫」」と書いていたことがあった。
- 好物は豆「クエーヌパン」、ラーメン第26巻収録「テレビとりもち」他などで、大長編ではラーメンや、カツ丼を食べているシーンが多い。テレビアニメ第2作第1期ではピーマンが好物という設定。
- 泣き上戸の気がある単行本30巻収録「ホンワカキャップ」
両親、親戚
以下の設定は、原作およびテレビアニメ第2作(テレビ朝日版)に関するものである。
テレビアニメ第1作では母親は故人であり、父親の手一つで育てられていたが、この父親は気弱な小男という、原作とは大きく異なるキャラクターとなっていた。
タケ蔵
のび平と同世代の戦国時代の人物。ジャイアンと同じく気が強く、高所から水の中へダイブするなど勇敢な少年。タケ蔵の母はジャイアンの母に顔が似ている。ジャイアンの先祖であるかどうかは不明。
母親
通称「母ちゃん」。雑貨店を営んでいる。実直で息子に厳しく、しかも、男勝りで豪放であり、ジャイアンが心から怖れている人物。いつもジャイアンに店番や配達の手伝いをさせ、しばしばゲンコツや平手打ちなどの体罰を加える。ジャイアン以外の人物に対しては暴力をふるったり暴言を吐いたりすることはない。のび太がジャイアンにいじめられているときに登場することがある。母ちゃんの登場によって怖がったジャイアンがいじめを止めるため、のび太たちにとっては救世主の様な人物である。
父親
父親の職業については母親と同じく雑貨店を営んでいると思われるが明確な職業は描かれていない(店番をする場面が描かれているのは1度第4巻収録「ソノウソホント」のみ)。無精髭を蓄えていて頭は角刈りにしている。テレビアニメ第1作では「小助」という名前があった。
息子同様、好戦的な性格のようで、嫌がるのび太の父親に対し、無理矢理相撲対決を挑む一幕もある。
ジャイアンの父親は漫画、テレビアニメともほとんど登場しないが、漫画では9回登場している。
- のび太を上手く騙し、ドラえもんの道具「コンピューターペンシル」を奪って 100 点を取ったジャイアンに対し、あまりの情けなさに号泣しながら「いつも落第点のおまえが急に100点を取れるはずがない、できの悪いのはしかたがないとして、不正だけはするなと教えてきたはずだぞ!!」 と叱り叩きのめした。翌日ジャイアンは顔に傷を負い「百点なんかこりごりだい!!」とコンピューターペンシルをドラえもんとのび太に返した。第1巻収録「一生に一度は百点を…」。アニメ版ではこの役割はジャイアンの母親に差し替えられている他、ペンシルを返すまでの流れも若干異なる。。
- 家の中で暴れるウマタケに困り果てる第1巻収録「走れ! ウマタケ」。
- のび太の父親と相撲をとる。町内一の力持ちと自負しており、他の登場話と比べ自分勝手で乱暴。なお、この話では無精髭は無く鼻の下にヒゲを生やしている。
- 息子を映画館に連れて行く第4巻収録「ラッキーガン」。
- 息子を厳しく叱る妻に難色を示し、ジャイアンに小遣いをあげようとする第20巻収録「ふくびんコンビ」。
- また、夫婦喧嘩をしたときは、父ちゃんは母ちゃんに負けているとジャイアンが述べている。
- たい焼き(テレビアニメ第2作第1期では焼き芋)を買って帰る途中でひき逃げに遭う(ただし、これはのび太がタイムマシンでこのときに戻り突き飛ばし助けたので、結果的には遭っていない)第22巻収録「無事故でけがをした話」。
- 食事中、道具の効力で吹き飛ばされたちゃぶ台を追いかけるはめになるてんとう虫コミックス『ドラえもんプラス』第3巻収録「ばくはつこしょう」。
- 食事中、ジャイアンが道具の効果により吐き出したご飯を顔中に浴びる藤子不二雄ランド第10巻収録「クエーヌパン」。
- 家族で箱根旅行に出かける。原作では最後の登場であり、前回の登場からブランクがあいたためか頭頂部が禿げているぴっかぴかコミックス第17巻収録「旅行窓セット」。
- テレビアニメ第2作第1期では、話の中で家族でお花見に行っているシーンがある「真夜中のお花見」。
ジャイ子
ジャイアンの妹。ジャイ子という名前は通称であり、本名は明らかになっていない。ジャイアンはジャイ子をこの上なく可愛がっており、これが災いしてトラブルになることも度々あったが、ジャイ子も兄のことをとても尊敬しているようである。「クリスチーネ剛田」というペンネームで少女漫画を描いている。
ジャイ子の本名が明らかになっていないのは、シンエイ動画の別紙壮一によると「ジャイ子と同じ名前の女の子がいじめられるのを防ぐための作者の配慮である」という2006年2月19日放送『ドラえもん誕生物語 〜藤子・F・不二雄からの手紙〜』。ただし、本当に藤子・F・不二雄がそう発言したかは、藤子本人がすでに故人であるため検証することができない。別の資料によれば、藤子・F・不二雄が「そのうち漫画の中で(本名を)書きますよ」と発言していたという『ドラえ本 ドラえもんグッズ大図鑑 2』小学館〈ワンダーライフスペシャル〉、1998年9月3日発行。ISBN 4-09-102631-1。
ヤサシ
ジャイアンの息子。通称「ジャイチビ」。外見は父親のジャイアンにそっくりだが、気が弱く心優しい性格でのび太に近いキャラ。のび太としずかの息子・ノビスケにいじめられてばかりいる。
子孫
映画『ドラミちゃん ハロー恐竜キッズ!!』に、アントンという少年が登場する。セワシの友人だが、ジャイアンの子孫であるかは不明。原作では同じくセワシの友人として、ジャンボという名のジャイアンそっくりな友人が出てくる。こちらも子孫であるかは明言されていない。
他の親戚
ジャイアンによく似て、大柄で力の強い人物が多い。のび太曰く、「あいつの一族は怖い人が多いよ」第36巻収録「ジャイアン反省・のび太は迷惑」 。
- おばさん
- 第3巻収録「おはなしバッジ」で登場する。ジャイアンの母ちゃんを姉さんと呼んでることから母方の叔母であることがうかがえる。ジャイアンの母と姿や性格が似ており、ジャイアンはこの人物も苦手にしているようである。ジャイアンがのび太をいじめているところを「弱い者いじめはやめな!」と叱りつけた点で正義感の強さが見てとれるが、その少し前にはのび太に「おばさんがサルですか」と言われて激昂し胸ぐらを掴むという行為に出ており、やはり気性の荒い性格であることがわかる。
- おじさん
- 第36巻収録「ジャイアン反省・のび太は迷惑」で登場する。ヒゲが濃く、大柄。柔道十段の腕前で、ジャイアン熱く尊敬しているおじさん。人格のできた人物で、喧嘩に強くなりたいために柔道を教えてくれと頼むジャイアンに、人間としての真の強さ(心理的な強さ)とは何かを語ってジャイアンを諌める(ただし、ジャイアンはその言葉を誤ってとらえ、まるで理解していなかった)。
- アニメでの声優は不明 (1985年) →楠見尚己 (2007年) 。
- おじさん
- 第37巻収録「しかしユーレイはでた!」で登場する。ただし姿は見せない(置き手紙のみの登場)。山奥の寺で住職をしている。ジャイアンのことは「たけ坊」と呼んでいるらしい。
- いとこ
- 第29巻収録「ペタンコアイロン」、てんとう虫コミックススペシャル『ドラえもんカラー作品集』第3巻収録「なんでもそうじゅう機」に登場する青年。格闘技や武道を趣味としており、柔道三段、剣道五段の段位を持つほか、ボクシング、合気道、少林寺拳法もたしなんでいるという。ジャイアンと同様、友情に厚く、引っ越しの手伝いをしてくれたドラえもんとのび太に対して、「心の友よ!」と言っていた。なお、登場した話の両方とも、「ジャイアンたちに引越しの手伝いをさせる」という役回りで登場している。「花子さん」という名前の恋人がいる。他にてんとう虫コミックス『ドラえもんプラス』第2巻収録「大きくなってジャイアンをやっつけろ」にもいとこの青年は登場するが、同一人物なのか定かではない(顔立ちはやや異なる)。
- アニメでの声優は安原義人 (1982年) → 郷里大輔 (1988年) → 塩屋浩三 (2010年) 。
系図
剛田家
この他は血筋不明。
ペット
- ムク
- ジャイアンの愛犬。ジャイアン曰く「頭が良くて、強くたくましくて男性的」だが、飼い主のジャイアンを恐れている全くのダメ犬で、他人の家の庭でゴミをあさったり立小便をしたり、スネ夫の飼い猫・チルチルの威嚇に震えあがって逃げ出しだし恥をかかせたとしてジャイアンに激怒されたことがある第12巻収録「ペットそっくりまんじゅう」。また、手癖が悪く、近所の家から履き物や野球のボールなどを盗み、地面に埋めていたこともあるてんとう虫コミックス『ドラえもんプラス』第2巻収録「バッジどろぼう」。しかし、ライオンに襲われたジャイアンを助けるためにライオンと戦うてんとう虫コミックス『ドラえもんプラス』第5巻収録「イイナリキャップ」など、飼い主思いな犬である。1回きりだが、名前が「ボケ」であったり藤子不二雄ランド第14巻収録「持ち主あて機」。ただし、雑誌『ぼく、ドラえもん』第7号付録「てんとう虫コミックス未収録作品集」に収録された同話では名前が「ムク」に修正されている。、「デカ」という名の別の犬だった回第30巻収録「野生ペット小屋」がある。のび太にだまされてジャイアンを綱で引っ張ったこともある第3巻収録「うそつ機」。
配役
声優
- テレビ朝日放送版 (テレビアニメ第2作1期)
- 1979年4月 - 2005年3月
- テレビ朝日放送版 (テレビアニメ第2作2期)
- 2005年4月 - 現在。
俳優
- 舞台版『ドラえもん のび太とアニマル惑星』 - 脇知弘
- トヨタ自動車コーポレートCM(2011年11月) - 小川直也:相変わらず音痴で乱暴者のキャラとして登場する
その他
肝付はアニメ第1作でジャイアンの声を演じたことはあまり記憶に残っておらず、また同作を白黒作品であったと勘違いしている。前髪は1979年から1985年まではアニメオリジナルの丸まった感じだったが、1986年以降現在まで、原作に準じたとがっている感じになった。
目についても、1979年以来、原作と違って白目があり、黒目が小さかったが、2005年の声優リニューアルを機に、原作に準じた、中央が白い黒目がちの目に改められた。最近は怒った時に黒目が小さくなることがある。
「ジャイアン」という呼称について、建部伸明編 『幻獣大全』は、「語尾の子音を発音しない、フランス語風にGiantを言ったもの」という説を提唱している。他に『ジャイ子の兄(あん)ちゃん』を略したものとする説もある。
きれいなジャイアン
てんとう虫コミックス第36巻収録「きこりの泉」に登場する。泉の中に物を投げ落とし、女神ロボットの質問に正直に答えると落とした物の上位品や素晴らしい物を授けてくれるというイソップ寓話「金の斧」をモチーフにしたひみつ道具だが、欲張ったジャイアンが古くなったおもちゃをまとめて泉に投げ落とそうとした際にバランスを崩して自分が泉の中へ転落してしまい、女神ロボットがドラえもんとのび太に授けてくれたのが「きれいなジャイアン」である。
きれいなジャイアンはオリジナルのジャイアンよりも太い眉と凛々しい目が特徴で、性格は品行方正。一人称は「ぼく」でのび太やドラえもんやスネ夫を「くん」付けで呼ぶテレビアニメ第2作第1期のみ。漫画版では性格や一人称は不明。。なお、このひみつ道具の元となったイソップ寓話とは異なり泉に投げ込んだ物は返ってこないため、オリジナルのジャイアン(のび太とドラえもん曰く「もっと汚いの」)は「助けてくれー」と叫びながら女神ロボットにシャツを捕まれて(アニメでは力ずくに頭を押さえ込まれて)泉から出られなくなってしまうこのときオリジナルのジャイアンは自ら「汚いおれはどうなるんだよ」と言っている。その後助かったのかどうかは明確には描かれていない。。
テレビアニメ第2作第2期「いいとこ選択ボード」では、のび太がジャイアンの体力を減らし、ルックスやIQを上げた結果、きれいなジャイアンと同じ外見になり、言葉遣いも丁寧になっている。
このきれいなジャイアンは天田印刷加工の「ドラえもんカードゲームコレクション」でレアカード (R0005) として登場し、ロッテの「ドラえもんクッキーボールチョコ」のおまけとしてフィギュア化もされた。さらに、2008年にはメディコムトイよりワンダーフェスティバル限定商品としてフィギュア化されているワンダーフェスティバル 2008 (冬)開催記念限定商品。また、川崎市の藤子・F・不二雄ミュージアムにはきこりの泉が置かれ、そこからきれいなジャイアンが現れるようになっている。
脚注・出典
- 特記のない「x巻」は、てんとう虫コミックス『ドラえもん』の単行本の巻数を表す。
関連項目・人物