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保証人(ほしょうにん)とは、

  1. 民法では、保証債務を負う人をいう。
  2. 一般には、身元などを保証する人をいう。

なお、日本以外の諸外国でも保証人制度は債務の裏書などに見られ古くから存在する制度である。最近では発展途上国でのマイクロクレジットの与信としてその仕組みと共に注目されている。日本の商慣習では親しい友人や親族が温情で保証人になることが多い
消費者教育の一環として、保証人になることのリスクの啓発が進められている。
金融広報中央委員会発行 教材『きみはリッチ? ―多重債務に陥らないために―』第7章「保証人のはなし」、2007年10月改訂、2008年5月6日閲覧。

  • 日本の民法について以下では、条数のみ記載する。

民法上の保証人


保証人とは、主たる債務者がその債務を履行しない場合にその履行をなす債務(保証債務)を負う者をいう(446条)。

保証契約


保証は、債権者(貸主等)と保証人との間の契約(保証契約)によってなされる。その前提として、主債務者(借主等)と保証人との間の保証委託契約(債務者が保証人に保証契約の締結を委託する契約)が締結されることが多い。保証人は、基本的にだれでもなることができる。

ただし、法律や契約上、主債務者が保証人を立てる義務を負う場合には、保証人は、資力のある一般成人(行為能力者)でなければならない(450条1項)。もっとも、債権者が保証人を指定する場合には、未成年者等の制限能力者や、資力のない者でもよい(同条3項)。

主たる債務者に対する履行の請求その他の事由による時効の中断は、保証人に対しても、その効力を生ずる(457条)。
また、保証人は主たる債務の消滅時効を援用できるとされている(大判大正4年7月13日)。

保証人の種類


  • 単純保証

通常の保証人には催告の抗弁権検索の抗弁権が与えられる(452条453条)。

  • 連帯保証

連帯保証人には、催告の抗弁権と検索の抗弁権はなく、債務者と全く同じ義務を負う(454条)。
連帯保証人であれば、借りた本人と同等の地位となるため、借りた本人がどのような理由であっても返済を拒否した場合や、借りた本人の返済状況によっては、連帯保証人にいきなり返済を求めることも可能となる。一般に、貸金での保証人となることは自分が借りたことと同等であるといわれるのはこのためである。
銀行貸金業者奨学金、公的貸付でお金を借りるときや契約書型ショッピングクレジット(個別信用購入あっせん)の保証人は、連帯保証人が求められることがほとんどである。これは、単なる保証人では催告の抗弁権検索の抗弁権が存在してしまうからである。催告の抗弁権は、借りた本人に金を返すように連絡をすることを要求することで、検索の抗弁権は、借りた本人に返済可能な資産がないかどうか確認、あれば執行することなどを要求するものである。これを利用されると、夜逃げした本人を探したり、話をしたりする必要があり面倒なため、連帯保証人を利用する。銀行から融資を受ける場合、信用保証協会の保証を連帯保証人に代える場合もある。
主債務者に自殺が多いなど国の内外から人権問題として度々取り上げられており、民主党のマニフェストに、廃止も視野に入れた改正が盛り込まれているhttp://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0911&f=politics_0911_007.shtml

  • 根保証

根保証(ねほしょう)とは、将来発生・増加・減少する不特定の債務を一定の限度額まで保証するものをいう。
一般的な保証債務であれば、5000万円借りた後、主債務者が2000万円返済すれば、保証人はそれ以降3000万円分の返済を保証すればよいこととなる。また、この後本人が追加で1000万円借りたとしても、新たに借りた1000万円については保証する義務はなく、当初の借り入れ残額の3000万円に対する債務を保証するのみでよいこととなる。
しかし、5000万円の根保証であれば、主債務者が2000万円返済後、新たに1000万円追加で借りた場合、保証人は、4000万円の債務に対して保証することとなる。根保証は、限度額を常に保証するだけの資産を持っている者のみが保証人になるべきであるという意見がある。

  • 物上保証人

自己の財産をもって他人の債務の担保に供した者。

共同保証


保証人を複数設定することを共同保証という。

保証人の求償権

一般的に保証人といわれているもの


身元保証


身元保証とは、従業員の故意または過失によって雇い主が損害を受けた場合に第三者が賠償することを約束する、雇い主と当該第三者との間の法律関係であり、身元保証契約によって生じる。この契約によって賠償責任を負担する者を身元保証人と呼ぶ。就職時の保証人について、労働基準局に相談が寄せられることがある。保証人は法律で義務付けられているものではなく、拒否しても違法ではない。逆に、会社側が新入社員に保証人を求めることを禁止する法律もなく、保証人がいないことを理由に入社を断っても現行法上、違法ではないため、実際に入社を断られるケースもある。http://www.ibarakiroudoukyoku.go.jp/soumu/qa/saiyou/saiyou08.html</ref>

保証人の印鑑証明を提出させる会社もあり(金融関係に散見される)そこまではできないとして会社側と話し合った結果、入社を辞退したケースもある。

身元保証人の責任が過重なものとならないよう身元保証ニ関スル法律(昭8法42、http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S08/S08HO042.html。以下「法」と略す)により期間などの限度が定められているものの、証券会社に損害を与えた社員の身元保証人に1億円もの金額が請求され、4割(4,000万円)の支払いを認めた判例もあり、身元保証人になることは非常にリスクが大きい。入社して10年以上経過し、継続的な横領が発覚した社員でも最初の横領が5年目未満の時期であれば身元保証人に賠償請求が行く場合もある。

雇用側が身元保証人に損害賠償を請求するには、身元保証人となっている人物に業務内容、異動情報などを通知しなければならない(法3条)。ただし、通知を行っていれば損害賠償を請求することはでき、実際に会社の金を横領した社員の保証人に損害賠償を請求したケースは多数ある。http://www.tkcnf.or.jp/08keieisha/qa27.html</ref>

一度提出した身元保証書の有効期間は、最長で5年まで(法2条。ただし、明記を要する。明確に期間の定めがない場合は3年間)。だいたい、入社時に提出したらその後は出さない企業が多いが、最長の5年が経過したら、その都度再提出させ、更新させることもできる。厳密にこの制度を運用した場合、5年毎に更新する義務が発生する。

現行法上、「提出の拒否」および「提出の拒否を理由とした解雇」のどちらも合法とみなされるため、実際にトラブルがあった場合はその都度司法の判断を仰ぐことになるが、過去の判例でも、司法判断は一定していない。何よりも訴訟になった例自体がほとんど存在していない。

脚注



関連項目



債権総論
社会制度
不動産
融資・ローン
後払い



出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


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