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フィン人フィンランド語: suomalaiset)は、北ヨーロッパに居住する民族の一つ。居住域は「フィンランド」と呼ばれ、現在のこの地域にはフィンランド共和国がある。フィンランド国民フィンランド人)を構成する主要な民族である。

概要


フィン人は主にフィンランド語を話すが、この言語はヨーロッパの他の民族の言語がインド・ヨーロッパ語族に属するの対して、ウラル語族である。ヨーロッパにおける言語島の典型(ハンガリーマジャル人スペインフランスバスク人など)。フィン人は、スウェーデン人ノルウェーなどと同様に容貌が金髪碧眼の北ヨーロッパ系コーカソイドに属しているが、言語的にはルーツが明らかに異なる。言語学的な見地から見えることはサーミ人ともっとも近く、次いで近縁にあるのがエストニア人である。現在のフィンランド語エストニア語とは通訳なしで通じるのに比べて、サーミ語とは全くと言っていいほど言葉が通じない事実からすれば奇異に見えるが、これはフィン人とエストニア人が絶え間ない交易により接触していたために近接化したのに比べ、サーミ人とは断絶していたために起った現象である。

遺伝学的には母系のミトコンドリアDNAはヨーロッパの民族にみられるハプログループH、U、J、Tが多いが、古いヨーロッパの民族のミトコンドリアDNAを多く保有しているとされる。一方、父系のY染色体ハプログループはシベリアの民族ヤクートに多いN1cが6割方を占める。中国雲南省に多くが居住する彝族(イ族)に近接のN1*が3割程度見られる。彝族とフィン人のN1系列の父系が分化したのは紀元前10000年ごろの先史時代とされるため、フィン人の父系先祖の多くは最終氷期の終焉前後に東アジアからシベリア経由でヨーロッパまで渡ってきた集団と推測されているが、真偽の程は不明である。

紀元前3000年ごろから定住し、古代ローマ歴史家タキトゥスの記録に登場するため、2000年以上前には歴史に登場したと思われる。タキトゥスの記述した「フェンニ」がフィン人の語源になったことは間違いないが、フェンニが古代フィン人のことを指していたかどうかは詳らかではない。もし違うのなら、「フェンニ」の誤用が現在の名称のもとになったということになる。

彼らのルーツは民族叙事詩「カレワラ」に詳しい。冷涼の土地に定着したのに関してフィンランド人の間では「『ウラル語族』のなかの愚かな人々がうっかり定住するところを間違えたのがわれわれフィンランド人だ(それに対し賢かったのはハンガリー人)」と自嘲気味に語られることがある。

人口が少なく、古代には自然崇拝に基づいた、スオミ族、ハミ族、カレリア族などの三部族に分かれての生活を送ってきた。しかし、その三部族の部族内でさえバラバラで、そのため統一国家樹立を実現する前に、ノルマン人スウェーデン人による北方十字軍の征服を受け、キリスト教化しヨーロッパ世界に組み込まれた。スウェーデンによる支配は長く続き、宗教や文化などで強い影響を受けている。その後19世紀にはスラブ人ロシア帝国の支配を受けると、漸く民族主義が高まり1918年にはフィンランド共和国を樹立した。

居住域


関連項目



フィンランドの歴史
フィンランドの民族
スウェーデンの民族
ロシアの民族
ウラル系諸族



出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


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