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クロスロード作戦のベーカー核実験で発生した巨大な水柱
ビキニ環礁の地域旗
・ブラボー実験のキノコ雲ビキニ環礁(ビキニかんしょう、Bikini Atoll)は、マーシャル諸島共和国に属する環礁。23の島嶼からなり、礁湖の面積は594.1平方キロメートル。
1946年から1958年にかけて、太平洋核実験場としてアメリカ合衆国が23回もの核実験を行ったことで有名である。
2010年、第34回世界遺産委員会において、UNESCOの世界文化遺産に登録された。マーシャル諸島共和国初の世界遺産となった。
核実験
1946年アメリカ合衆国は当時信託統治領であったビキニ環礁を核実験場に選んだ。1948年に実験場が隣のエニウェトク環礁に変更された後、1954年には再度ビキニ環礁にも戻り核実験は1958年7月まで続けられた。この12年間に16回(国際原子力機関の1998年のビキニ環礁に関する報告書による)の地上または大気圏での核実験が実施された国際原子力機関(IAEA) Conditions at Bikini Atoll 閲覧 2012-5-24。
クロスロード作戦
ビキニ環礁で行なわれた最初の核実験は、1946年7月1日と7月25日のクロスロード作戦である。大小71隻の艦艇を標的とする原子爆弾の実験であり、連合国の艦艇のみならず、アメリカ軍が接収した日本海軍の戦艦長門、軽巡洋艦酒匂やドイツ海軍の重巡洋艦プリンツ・オイゲンなども標的となった。アメリカ海軍籍で標的となった主な艦艇は、戦艦ネバダ、アーカンソー、ニューヨーク、ペンシルベニア、空母サラトガなどである。1946年7月1日の第一実験(ABLE、空中爆発/予定爆心地を大きくはずしてしまう)では、酒匂等5隻の小艦艇が沈没した。7月24日の第二実験(BAKER、水中爆発)では1600mの水柱が上がり、爆心地から200mの距離にあったアーカンソーが一瞬で爆沈し、サラトガが爆発後7時間で沈み、爆心地から1000mの距離にあった長門は数日間浮かび続けたものの同月29日から30日にかけての深夜に沈没し、合計8隻の艦船が沈没した。
水爆実験
1954年3月1日、ビキニ環礁で行われた水爆実験(キャッスル作戦)では、広島型原子爆弾約1000個分の爆発力(15Mt)の水素爆弾(コード名ブラボー)が炸裂し、海底に直径約2キロメートル、深さ73メートルのクレーター(通称、ブラボー・クレーター)が形成された。このとき、日本のマグロ漁船・第五福竜丸をはじめ約1000隻以上の漁船が死の灰を浴びて被曝した森住卓「ビキニ水爆実験-被曝者はいま」。また、ビキニ環礁から約240km離れたロンゲラップ環礁にも死の灰が降り積もり、島民64人が被曝して避難することになった。
放射能調査
米国は1958年から残留放射能の調査を開始し、1968年8月には居住は安全であるとの結論が出され、島民の帰島が許可された。実験に先立ち離島した167人の内139人が帰島したが、1975年に島民は安全性に疑問を持ち、アメリカ政府に対して訴訟を起こした。1975,76,78年にも調査が行われ、1978年9月には再避難することとなった。2度目の避難の後、1980,82年にも調査が実施された。これらの米国による調査の後、1986年に独立したマーシャル諸島共和国政府は第三者による調査を実施した。その報告書は1995年2月に提出されたが、共和国政府は報告書を承認しなかった。1994年には共和国政府は国際原子力機関(IAEA)に放射能調査を依頼し、1997年5月にIAEAによる調査が開始された。1998年にIAEAは報告書「Radiological Conditions at Bikini Atoll: Prospects for Resettlement」 を発表し、その中で本環礁に定住しそこで得られる食料を摂ると年間15mSvに達すると推定され「永住には適さない」と結論づけた。
現況
島民は、強制的にロンゲリック環礁へ、更にキリ島へと移住させられた。現在にいたるまで、原島民は島に戻れない。放射能レベル自体は、短期間の滞在では問題ないレベルまで下がっており、現在では美しい沿海、上記艦船はダイビングスポットになっている。リゾートホテルもある。
2008年4月、オーストラリア研究会議(ARC)は、ビキニ環礁のサンゴ礁の現状について発表した。その発表によると、ビキニ環礁面積の80%のサンゴ礁が回復しているが、28種のサンゴが原水爆実験で絶滅した。
世界遺産
登録基準
脚注
関連項目
外部リンク