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オオムギの[[アミノ酸スコアhttp://www.nal.usda.gov/fnic/foodcomp/search/</ref><ref>アミノ酸スコア</ref>オオムギ(大麦、学名 )はイネ科穀物中央アジア原産で、世界でもっとも古くから栽培されていた作物の一つである。

名称


「オオムギ」は漢名の「大麦(だいばく)」を訓読みしたものである。「大」は、小麦(コムギ)に対する穀粒や草姿の大小ではなく、大=本物・品質の良いもの・用途の範囲の広いもの、小=代用品・品格の劣るものという意味の接辞によるものである。大豆(ダイズ)、小豆(アズキ、ショウズ)、大麻(タイマ)の大・小も同様である。伝来当時の漢字圏では、比較的容易に殻・フスマ層(種皮胚芽など)を除去し粒のままとして食べることができたオオムギを上質と考えたことを反映している。

品種


穂の形状の違いから、主に二条オオムギ(H. vulgare f. distichon (two-rowed barley))、四条オオムギ、六条オオムギ(H. vulgare f. hexastichon (six-rowed barley))、裸オオムギ(Hordeum vulgare L. var. nudum Hook. f. (Hulless or "naked" barley))に分かれる。特に日本で生産されるのは二条オオムギ、六条オオムギ、ハダカムギが多い。二条大麦は明治時代以後にヨーロッパより導入され、ビールなどの醸造用の需要が多くビールムギとも呼ばれる。六条大麦と裸麦は古来より日本で栽培されてきた品種で、押し麦や引き割り麦などにして米に混ぜるなど雑穀としての使用のほか、麦茶の原料ともなる。

栽培


日本では、北海道では春蒔き、本州以南では秋蒔きが主である。特に本州では、米の裏作として栽培が拡大していったため、稲の収穫が終わる11月頃(旧暦)に種を蒔き、6月頃(旧暦)に収穫するのが一般的である。このことから、6月の異名を麦秋とも呼ぶ。

歴史


現在栽培されている品種は、現在イラク周辺に生えている二条オオムギに似た野生種ホルデウム・スポンタネウム() が改良されたものともいわれる『ケンブリッジ世界の食物史大百科事典2 主要食物:栽培作物と飼養動物』 三輪睿太郎監訳 朝倉書店  2004年9月10日 第2版第1刷 p.17新石器時代である1万年前にはすでに、シリアからユーフラテス川にかけての肥沃な三日月地帯で栽培が開始されていた。古代エジプトでも主食のパンを焼くのに使われており、ヒエログリフにも描かれている。

日本には3世紀ごろ中国大陸を経て伝来し、奈良時代にはすでに広く栽培されていた。類聚三代格には、弘仁11年(820年)の太政官符として「麦は(米の)絶えたるを継ぎ、乏しきを救うこと穀の尤も良きものなり」との記述がある。二毛作が普及すると、寒冷と乾燥を好む大麦は米の裏作として適していたため、栽培はさらに拡大した。明治時代には、小麦の45~47万町歩に対し、大麦の作付面積は130万町歩と、3倍近くにまで達していた。しかしその後、米の収量が増えるに連れてより用途の広い小麦栽培に取って代わられ、大麦の作付けは減っていった。

用途

食品


主食として
メソポタミアでは小麦より塩害に強いため、南部のバビロニアで多く栽培された。ヨーロッパでは粗く挽いた大麦を煮た粥状のものが食べられていた。古代ローマでは粗挽きの大麦の粥はプルスと呼ばれ、主食として重要なものであった。その後パンが普及し、15〜16世紀にかけて寒冷な地でも生産性が高く、茹でただけでも比較的美味なジャガイモアメリカ大陸からもたらされたため、現在では主として飼料用および醸造用の穀物とされるようになった。
チベットで主食の中心となっているツァンパは、ハダカオオムギを乾煎りして粉砕した粉で、茶で練るなどして食べられている。
日本はチベット文化圏と並んで大麦を主食穀物として多く利用する地域であった。しかし明治時代までは今日のように、炊飯しやすい押麦にして白米と混炊することは行われていなかった。 「飲食事典」本山荻舟 平凡社 p78 昭和33年12月25日発行雑穀と比べて煮えにくいため、挽き割り粥にするか、炊飯に先立ち、あらかじめ煮て冷まして一晩置くえまし麦としてから、単独、あるいは米や雑穀と混炊して調理した。明治時代までは、えまし麦の茹で汁は、砂糖を混ぜて母乳の代用品として使われることもあった。近年までは麦飯として米と混炊して特に農村部では重要な主食とされた。しかし農村部では白米の飯が祭礼に際しての特別なご馳走であったこと、都市部で白米の飯が普及したことなどから、麦飯は白米の飯に対して農村的な格の低い洗練されない食品とされた。そのため臭くて不味いとみなし、蔑んで貧民や囚人の食事と看做す者も少なくなかった(俗に言う「刑務所の臭い飯」の謂れである)。その一方で、白米の飯への憧れによって脚気は近代の日本で国民病と呼ばれるまでに蔓延した。海軍ではこれへの対策としていち早く麦飯を導入して克服したが、白米にこだわった陸軍では日露戦争で著しい戦病死者を出すに至った。現在では精白技術の向上による食味の向上や、押し麦の普及による炊飯の容易化により、健康食として再び人気を博している。
飲み物
カクテルマイタイに用いられるオルジェーシロップスペイン語圏で人気のある飲料オルチャータは、どちらもラテン語で「ホルデアタ」(hordeata、「オオムギから作られた」)と呼ばれるオオムギを原料とした飲料を祖先としている。
日本や朝鮮半島では種子を煎ったものを煎じて、麦茶として飲まれる。日本では冷やして主に夏に飲まれるが、朝鮮半島では温かくして年中飲まれる。
加工食品の材料
日本ではを生やして醤油味噌などの発酵食品の原料として使われる。ハダカムギから作られる麦味噌が、九州を中心に作られている。焼酎のような酒類の原料としても用いる。また、大麦を挽いた粉をはったい粉、または麦焦がしと呼び、砂糖や湯などと合わせて練り、菓子の一種として食べていた。
麺やパンの材料としても用いる事ができるが、コムギと違い、グルテンをほとんど含まないので弾力性が必要なの原料とするには、小麦などと混合するかグルテンの添加が必要である。製粉してパンにした場合もグルテンに乏しいためあまり膨らまず、小麦のパンとは食感が異なるどっしりとした重い感じのパンができる。また大麦は小麦より粉に挽き難いという問題があるが、発芽させる事によって挽きやすくなる。下述の麦芽としての利用は、そこから偶然生み出されたものである。
麦芽
大麦の主な用途として麦芽の製造があげられる。麦芽にはアミラーゼ酵素が含まれ、デンプンに分解する作用があり、水飴シロップの原料ともなる。さらに糖からアルコールを作り、ビールウィスキーなどの酒類を作る。一般的に、麦芽といえば大麦からのものをさす。
その他
若葉を粉砕して粉末にしたものは青汁の一種として、健康食品として売られている。
オオムギ穀皮抽出物は乳化剤などの用途で、かつて日本の既存食品添加物名簿に掲載されていたが、販売実績がないため、2005年に削除された。

その他


その他の用途としては、家畜飼料漢方薬などがある。また、オオムギ発酵エキスに白髪を黒くさせる作用のある成分が含まれ、育毛剤シャンプーなどに応用が考えられている。

生産量


2004年の世界の総生産量は1億5362万4393トンであった。FAO統計によれば、主要生産国の国別生産量は以下の通りであった。2004年度

|-
| 10 || || -align="right" | 586万0000
1717万9740
1318万6400
1299万3000
1106万8800
1104万0214
1060万8700
900万0000
645万4000
608万0020


参考: 19万5400トン(2007年度)

2009年度

|-
|colspan=2 style="font-size:90%;"|Source:
UN Food & Agriculture Organization (FAO)
FAOSTAT.fao.org
Top ten barley producers — 2009
(million metric tonne)
17.9
12.9
12.3
11.8
9.5
8.1
7.3
6.8
4.9
4.0
World total 152

また、日本国内においては、平成19年度で二条大麦が12万8,200トン、六条大麦が5万2,100トン、裸麦が1万4,300トンとなっている。二条大麦の生産量が最も多いのは佐賀県で、4万1,600トン、全国生産量の32.4%にのぼる。六条大麦の生産量が最も多いのは福井県で、1万7,100トン、全国生産量の32.8%にのぼる。裸麦の生産量が最も多いのは愛媛県で5,880トン、全国生産量の41.1%を占める。グラフと絵で見る食料・農業 統計ダイジェスト 3 麦 農林水産省

関連項目


外部リンク


脚註


*

穀物
イネ科



出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


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